メンテナンス

目には見えない!? 故障の原因

水を飲む犬
綺麗な水は生き物にとっても、そして装置にとっても大切なライフラインのひとつです。汚れた水は、装置内を汚すだけではなく 詰まりの原因や漏電の原因にもなります。

ほんとうに綺麗?

また、一見 綺麗な水に見えて実は… という場合があります。それは、水に含まれている成分に関係します。
循環冷却水が H2O だけの超純水であれば、問題は少ないですが 実際に使用する水道水などは、塩素やカリウム、マグネシウム、ナトリウム、カルシウムなどが含まれています。
この中で特に気を付ける必要があるのは、カルシウムです。
水をヤカンやポットで沸騰させると白い粉が中に付着しているのを見たことはないでしょうか?
これは炭酸カルシウムが析出したもので、発振管やジャケット部でこのような現象が起こる場合があります。
炭酸カルシウムは熱伝導率が悪いため、これが発振管に付着してしまうと冷やしたい発振管が冷えなくなってしまい、正常な発振ができなくなる可能性がでてきます。

コーティング!?

上の写真は、電子管をジャケットから取り外した時の写真ですが、まるでカルシウムでコーティングしたようになっています。
これでは熱伝導率の良い銅製筒の意味がなくなってしまっています。
このままでは当然のことながら、 熱交換ができず暴走(異常発振)→発熱→ジャケットから水漏れ という事故につながります。
ここまで付着してしまった炭酸カルシウムは、除去するのにも一苦労です。
時間が許すのであれば薬剤による除去も可能ですが、あまり現実的ではないので物理的な除去となりますがヤスリやサンドペーパーを使って振動を与えないように慎重に行う必要があるのでとても大変です。

このように目に見えない『水質』に問題が有る場合も定期的な点検や整備がとても大切です。

 

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