2027年を見据えた微量PCB含有機器の置き換え

皆さま、いつもアカイ電子工業のWebページをご覧いただきありがとうございます。本日は、2027年3月31日を期限とした微量PCB（ポリ塩化ビフェニル）含有機器の置き換えが、ますます重要な課題となっています。今回は、電子管式高周波発振機やその構成部品である油入トランスや油入コンデンサに焦点を当て、置き換えの重要性についてご紹介します。

微量PCB含有機器の確認と対応の重要性

電子管式高周波発振機の中には、製造年代によって微量PCBが含まれているものがあります。このような機器には以下の部品が含まれる可能性があります：

• 油入トランス
• 油入コンデンサ

微量PCB含有機器は、2027年3月31日までに適切に廃棄することが法律で義務付けられています。特に、リプレース計画が進行中の場合は、置き換えに合わせて廃棄を行うことで効率的に対応できます。

PCB含有の確認方法

微量PCBを含む機器かどうかを確認するには、製造メーカーへの問い合わせが最も確実です。ただし、メーカーが廃業しているケースも多く、検査や専門業者への依頼が必要になる場合があります。

• PCB濃度が0.5mg/kg(=ppm)を超え5,000mg/kg以下の機器は「低濃度PCB汚染機器」に該当します。これらの機器は期限内に確実に処分する必要があります。

今すぐ始めるべき理由

検査や代替機の準備には時間がかかる場合があります。また、代替機の製造には通常2～3ヶ月を要するため、余裕をもった計画を立てることが必要です。

1990年以降に製造されたコンデンサは基本的に微量PCBを含まないとされていますが、実際には含有が否定できない場合もあります。そのため、最新の情報に基づき、慎重な対応をおすすめします。

そしていまらなら

そしていまなら（2025年4月現在）低濃度PCB機器の分析・収集・処理費用に対しての助成金が開始されています。
期間は、令和7年4月1日～令和8年３月３１日 となっております。いつものとおり予算の範囲を超えた時点で申請の受付は停止されますので『今』始めるべきです。
助成費は、分析費用（微量PCBに汚染されている可能性のある電気機器１検体につき費用の 1/2：　１検体 限度額10,000円）

処分費用については、助成対象費用の１／２ の額となっており、限度額は下記の通りです。

詳しくはこちらからご確認いただけます。　⇓

https://www.sanpainet.or.jp/joseikin/

ぜひこの機会に！！

油入コンデンサの注意点

1990年以降に製造された油入コンデンサには、基本的に微量PCBが含まれていないとされていますが、

例外も存在します。一部のメーカーに問い合わせた結果、微量PCB含有が否定できないと

回答される場合もあります。

また、油入コンデンサは構造上、外装を破壊しないと油を取り出せない仕様であるため、

廃棄を行う場合には代替機の準備が必要です。検査や代替機の用意には時間がかかり、

追加的なコストが発生することも考えられます。代替機の製造には通常2～3ヶ月かかるため、

余裕を持った計画を立てることが重要です。

油入トランスにおける主な課題

微量PCBの混入が確認された油入トランスには、以下の2つの大きな課題があります。

1．廃棄にかかる時間と費用

• 廃棄プロセスの複雑さ: 微量PCB汚染機器の廃棄には、専門施設での処理が必要であり、輸送費や処理費が発生します。
• スケジュール調整の必要性: 処理施設が全国的に混雑する可能性があるため、早めの予約と計画が求められます。

2．代替機の用意にかかる時間と費用

• 代替機の製造期間: 通常、代替機の製造には2～3ヶ月を要します。特注仕様の場合はさらに長期間が必要になる可能性があります。
• 設置コスト: 代替機の設置・調整にも多額の費用がかかるため、予算管理が重要です。

これらの課題を克服するためには、計画的なスケジュールと費用の準備が不可欠です。

最後に

もし微量PCBを含む可能性のある機器をお使いの場合、検査や置き換えの準備に十分な時間と費用を見込む必要があります。将来のリスクを軽減し、法令を遵守するためにも、今すぐ計画を始めましょう。

アカイ電子工業株式会社は、お客様の安全と安心を第一に考え、微量PCB含有機器の置き換えにおけるサポートを全力で行います。ご不明点やご相談があれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。