メンテナンス

発振機 早期復旧のための3つの確認

いま1週間 発振機が止まってしまったら、 いかがですか?

「1時間でもアウト! すぐにでも復旧してくれ!」

「1日、2日ならOKかな、それ以上は困るけど」

「2週間でも平気…」

現場・設備により状況はそれぞれだと思います。

何が起こっているのか良くわからないけれど
「とにかく何かがおかしい」「理由は分からないけれど温度の上がりが悪い」
という事も発生するのが、高周波発振機だったりします。

あれ? おかしい!? 「アカイ電子 すぐ来い!」

もちろんこれもOKです。

しかし、「すぐに復旧させないと生産に影響が!!」
という場合は、ある程度の目星をつけていただいたり、
復旧までの時間を短縮するには、次のような事に気をつけていただくことが重要です

3つのポイント

発振機の異常も色々で、起こっている現象をしっかり確認しつつ対応を考えていく必要があります。
そこで、発振機の早期復旧に大切な点が3つあります

・まず発振機に起因する異常なのかどうか
・異常の頻度はどうか?
・発振機のどの部位の異常と考えられるか?

この3つをまずしっかりと見極めないと、なかなか異常原因の特定ができず、
時間ばかりが過ぎてしまうことになります。

発振機に起因する異常か?

起きている現象だけを見ていると発振機に原因が有るように見えていても、
実は外部環境に問題がある場合も少なくありません。

本当に原因が発振機にあるのか?

もしかして周辺の環境に原因がないだろうか?

起きている現象を正確に把握することはもちろんですが、時には大局的に見ることも大事なことだと思います。

異常の頻度はどうか?

毎回、異常となるのか? 
特定の場合にのみ異常となるのか? 
まったくの不定期で出現するのか?
そして、いつからその異常が始まったのか?

毎回異常となる場合は、再現性があるので異常原因を絞っていくのは、比較的容易だと思います。
しかし、不定期で異常が発生する場合は、異常原因の特定が非常に困難となります。

設備異常の連絡を受け、急いで現場へうかがったものの異常が再現せず…
というのは、よくあるパターンです。

最近では、ビデオカメラを設置したりPLCで状態を監視したりと、
便利な道具もあり異常原因の特定の手助けになります。

また、いつからのその異常が始まったのかを考えると解決の糸口になったりもします。

    「最近、加熱温度にバラつきが出る」と相談を受けました。
    1. 加熱コイルとワークの位置関係の確認
    2. 加熱コイルの形状の確認
    3. 出力フィーダーケーブルの確認
    4. 出力設定用ボリュームの確認
    上記の確認をお願いしましたが、どれにも異常は無いとのこと…
    次に、外部要因かもと考え、一次側の電源電圧の変動を確認してもらいましたが
    「変動はほぼ無い」との回答でした。
    しばらくして、連絡を頂き
    『実は、最近 装置の周辺の溶接機を新しくして、溶接機が動くタイミングと加熱温度にバラつきが出るタイミングがドンピシャなんです』ということでした。溶接機のアースから発振機にノイズが回り込み出力の設定をおかしくしていたようです。


この様に、発振機の周辺環境の変化、またおかしくなり始めた時期に着目すると原因が見えてくる場合もあるという事例でした。

発振機のどの部位の異常と考えられるか?

症状によってどの部分の異常と考えられるかは、以前にも述べさせていただいておりますので、
そちらもご参考にしていただけると思うのですが、
電子管式の発振機の場合、大きく5つに分類できます。

  • 受電部
  • 電圧調整部
  • 整流部
  • 発振部
  • 出力部

上記のどの部分で異常が起きているかを切り分けて見ていくことで、
範囲を絞り込み、異常箇所を特定していく方法が復旧への近道だと考えます。

 

また異常箇所や異常原因が特定できた時点で、

応急的にでも立ち上げる必要があるか、正規部品で修理を行うのが良いか、

設備の稼働状況によっても対応が変わってまいります。

私どもは、豊富な経験と実績でベストの方法をご提案させて頂きます。

2+

コメント

  1. 山本 より:

    町野様

    いつも親切に有り難う御座います。

    参考になります。

    0

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